メニエール病

　内リンパ水腫と診断がついたものを「メニエール病」と呼びます。「めまいを起こす病気」という意味で「メニエール」と通称する診断名を使う場合と区別するようになりました。
めまいの症状は、天井が回るなどの回転性か、浮動感や眼前暗黒感、失神感などの非回転性に区別できます。
回転性のめまいの場合、内耳や聴神経系統の異常が考えられます。そのため、内耳機能検査が必要になってきます。また、片側（たまに両側）の難聴や耳鳴りを伴う場合はメニエ－ル病の可能性も考えられます。
一般的に風邪症状の後で起こる前庭神経炎ではめまいは激しいのですが聴力が悪くなることはありません。また、内耳の奥の内耳道という部分で聞こえや平衡感覚の神経に異常があった場合でも、その中枢の脳幹、小脳の病気でも、このような症状が発症することもあります。
非回転性のめまいの場合、全身的に系統だった検査も合わせて必要となります。
また、一つの病気でも病気の進行の速度のちがいでめまいの種類が異なる場合があり、診断が困難になる場合もあります。めまいで命にかかわるようなことは少ないので、パニックに陥ることはありません。激しい発作の時は安静にしてください。
めまいの診断には全身検査も必要です。さらに内耳機能検査も欠かせません。

頭部ＣＴなどで重篤な疾患がなく、原因の分からない場合は耳鼻咽喉科的検査を受けることをおすすめします。